確かな施工は、道具から ― トルクレンチメンテナンスの必要性

企業の取り組み

株式会社リメックスです。

設備工事の現場では、施工精度の「わずかな差」が、
後々の安全性や機器の寿命に大きな影響を与えることがあります。
私たちはそんな“目に見えない品質”にこそ、徹底してこだわっています。

設備の工事・メンテナンスにおいて欠かせないトルクレンチ。
トルクレンチは、ボルトやナットを指定されたトルク(締付けの強さ)で締めることで、
機器の安全性と信頼性を確保する重要な工具です。


実はこの工具、使い続けるうちに徐々に精度がずれていくのをご存じでしょうか?


今回は、その「トルクレンチメンテナンスがなぜ必要なのか」についてご紹介します。
たかが工具に、なぜそこまで手間をかけるのか?
そこには、私たちのモノづくりに対する確かな理由があります。

トルクレンチにはさまざまな種類がありますが、今回は空調工事で使用される、
冷媒配管のフレアナットを締め付けるためのトルクレンチに焦点を当ててお話しします。

実は、トルクレンチのわずかなズレが、過剰な締め付けによるナットの破損や、
逆に締め付け不足による冷媒漏れといった重大なトラブルを引き起こすことがあります。

こうした施工ミスやトラブルを未然に防ぐため、当社では以下の独自ルールを設けています。
☐ 測定誤差±4%以内を維持することを目標
☐ 月に一度の点検(10セット)
☐ 年1回のメーカー校正

実際に行ったトルクレンチ点検の様子がこちらです。

今回は、使用頻度の高い3セットを点検していきます。
実際にトルクをかけて測定中の様子。
規定の55N・mに対して48.5N・m(-12%)。
このズレでは締付不良が発生します。
内部の軸を調整し、規定トルク内へ戻します。

補正後の測定値。55N・mに対してほぼピッタリ55N・m
(デジタル表示は少しぼやけています)

別のセットも補正完了。
38N・mに対して38N・mで安定しています。

点検の結果、規定トルク55N・mに対し48.5N・m(-12%)
という大きなズレが見つかったケースもありました。

私たちはトルクレンチの状態管理も”施工の一部”として捉え、点検を欠かさず取り組んでいます。

また、トルクレンチの精度を保つだけでなく、
使用時には正しい手の位置と均等な力のかけ方も、確かな施工を支える欠かせないポイントです。
こうした適切な使い方を心がけることで、
設備の寿命を延ばし、維持管理コストの削減にもつながります。

”見えない部分にも手を抜かない”
それは、私たちが長く現場と向き合う中で、そんな姿勢が自然と根付いてきました。

トルクレンチのような道具一つにしても、使いっぱなしにせず、
定期的に点検し、必要があればすぐ補正をしています。
時間も手間もかかりますが、これこそが確かな品質と信頼につながると私たちは考えています。

だからこそお客様には、
「この会社なら安心して任せられる」と感じていただける確かな施工をお届けし、
一緒に働く仲間には、
「正しい仕事が学べる」「丁寧な仕事がきちんと評価される」環境を整えています。

私たちが道具に込めるこだわりは、仕事への姿勢そのものです。
これからもその姿勢を大切にしながら、現場に真摯に向き合い続けていきます。

当社に少しでも興味を持たれた方はぜひHPもチェックしてみてください。
株式会社リメックス|空調・衛生電気・通信制御設備・産業廃棄・再生処理